コラムcolumn
LD等への指導 特別支援学級新設の促進 LD等通級指導教室へ
2024.9.18
地域で育つ子ども達。
ノーマライゼーション社会を目指して。
今から25年ほど前。1つの学校に必ず特別支援学級を設置してほしい。と言う保護者の方の願いによって、ようやく対象児童が1人でも、各学校に特別支援学級が設置されることになりました。
特別支援学級を設置すると言うのは、
様々な学校全体での共通理解、環境整備(在籍する子供たちの理解及び使用する教室の設備など、様々な準備)、保護者の方や地域の方の理解。などなどたくさんのことが必要で、それらが整ったところから順次設置と言う実情でした。
私は母校の附属学校の特別支援学級に勤務した後、京都市に戻り、特別支援学級を新たに設置すると言う役割を任されることになりました。つまり新設です。それもいきなり2学級新設の主任。
内示があってから、その学校の校長先生から連絡があり、赴任前に打ち合わせしたいことがあると、あまりの急展開に、その当時は若いので、とにかく頑張ろう。何とか4月に間に合わせる。ただそれだけでした。そして他の学校で先に新設に関わられた諸先輩方や複数の特別支援学級で主任をされている方に、いろいろ教えてくださいと連絡し、自分なりの果たすべき役割を着実に、内心必死に頑張っていた記憶があります。
4月1日、着任してすぐ本人及び保護者の方とお会いして、それぞれの思いを確認した上で運営することとなりました。とりわけ中・高学年の児童は、全く学習ができないことから、自分は何もできないと自信が全くなくなり、クラスでもポツンといることが多い。
本人も保護者も担任も学校もどうしてあげたら良いのか全くわからない。
何とかしてほしいと校長先生から言われました。その年度が始まり、4月がスタートし、少しずつその子が私たち担任とコミニケーションを取るようになり、学習は全くわからない状態だけど、こんなふうにコミニケーションを取ったり人の気持ちがわかるんだ。
もちろん日常生活のことにも大きな問題なく、社会性と言う部分にもそれほど大きな問題もなく(その時は自信がなかったので関われなかった)もう一度得意なところを大切に、この子を特別支援学級で自信をつけて活躍できることを発信していく。と言う取り組みを進めていきました。
もちろん在籍は特別支援学級ですが、上限までの時間はもともとのクラスで過ごすことを基本に。
保護者や本人の願いを大切にしていました。学習と言う部分では全く困難で、低学年の国語・算数の簡単なドリルもできない状態。これはLD(当時は学習障害と言われていました。)の疑いが極めて高いと私たちも思いましたし、私たちの指導者もそのように認識していました。
ところがどのようにアプローチしたら良いのか?正直なところ、それに関する専門書籍も?さらにインターネットに何でも掲載されている時代ではなかったので…。学習の困難さをどのように考えていけば良いのか、充分に専門職としてアプローチができなかった事は、現在ここまで解明しているLDに対する様々な手立てや指導法、そしてアセスメントがその時あれば、すべきを明確に理解して、いろいろなことを進めていけたのではないかと思います。
大変申し訳なく思いますが、当時はそうだったのです。
しかしながらその後子ども達は、やがて選抜制の職業科のある支援学校に進学し、得意な分野など能力を生かして、正社員として就労。地域の友達は、もとより進学先の友達とよき関係性の中、順調に過ごしていると聞いています。
当時わからなかったことが後に解明されて、
あの時できなかったことを、LD等の子ども達、読み書きの困難さがある子ども達に!
まだまだ遅れている日本の認識ですが実践し認知されるようにすること。
改善されたことが明らかになるような結果を出していくこと。
これを自分なりに推進していくことが、教員人生の集大成ではないかと思い、希望して希望して、数年がかりで通級担当になることができました。
LD等通級指導教室担当になるために、各学校の免許と特別支援学校の免許だけでなく、もっと様々な資格が必要と、研鑽・実践を積みました。
各種研修指導の資格も取得。行政の福祉と連携した実践を発表し、ブロック内での研修企画とその運営等。理論と実践。
そして実態に合ったことをどんどん状況によって変化させて提供していくことの繰り返し。
きっちりと成果を出せたこと、指導した子供たちが自信を持って教室で頑張るようになりました。
何よりも結果が伴ったこと。それが1番嬉しかったです。
そして相談室で、これまでの集大成として、学校以外の相談支援・各種必要なことを、皆様に提供し、皆様とお子様と一緒に作り上げ、学校園などと連携していけるようにと願っています。
最後まで読んでいただきありがとうございます。
LDだけASDだけと言うケースよりも重なっているケースが増えていますので、
今日の投稿はASDの子供さんにもお届けしたいと思いました
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