コラムcolumn
〜10月はディスレクシア月間〜
教科書を読もうとしても、絵本を読もうとしても、なぜかうまく読めず、たどたどしくて、何回練習してもうまくいかない。こんな状況がありませんか?
うまく読めないまま、1年生の内から文字を書く練習が始まり、なかなか形がうまくとらえられず、そのうち漢字・カタカナ?難しい状況がありませんか?
まずは読めることができていないと書くことも難しいのです。
そんなことで悩んでおられるかったがいらっしゃるかもしれないので、今月はLDの中のディスレクシアについて少しずつ触れていこうと思います。
今月はディスレクシア月間です。ディスレクシアって何?初めて聞くけど。
LDやASDとどのような関係があったり、違いがあるのか?またどのような指導や支援によって改善の可能性があるのかということについてお伝えしますので、ぜひ読んで頂きたく思います。
今日は脳の中でどのようなことが起こっているのか、ちょっと難しそうな言葉も出てきますが、まとめさせていただきました。
【LD~発達性ディスレクシア】
ディスレクシアとは、LDの中核症状です。
話ことばの理解や表現は普通にでき、知的にも標準域にありながら、読み書きの能力に著しい困難を持つ症状をいいます。
教育の機会があり、視覚・聴覚の器官に異常がないにも関わらず症状が現れた場合に称します。
つまり、読み書きに困難がある。しかし、読み書きは困難でも話はできる聞いて理解することはできる状態です。
読み書きに困難さがあると言うことで、小学校に入学されて以降、低学年の間に、ちょっとおかしいなと発見されることが多いです。
読み書きの困難さが、なぜなのか理解されないと、間違った支援や指導法で、「できない」と、当事者は自己肯定感をどんどん下げていってしまい、自信を喪失し、みんなと同じやり方では、学習意欲も持てなくなってしまいます。
①聞くこと で言葉が理解される脳の仕組み
耳から入った情報は、左脳の聴覚野からウェルニッケ野そしてブローカ野に送られ、言葉の意味が理解されます。
この2つは、言語野と言われ、言葉を理解する働きを持ちます。
②文字を読むことで 言葉が理解される。脳の仕組み
目から入った文字情報は、視覚野に送られ、次にその前方に送られて、文字の形が識別されます。
そして39野・40野と言われる領域で音の情報に変換されます
音の情報が言語野のブローカー野に送られて、音の情報が初めて意味を持つ言葉に変換されて理解されます。そこのどこかがうまくいかないと文字を意味を持つ言葉として理解されないのです。
私達は、このように脳の中の複雑な経路を使って文字を読んで理解しているわけです。
これまでの研究によると、ディスレクシア(読字障害)の人の脳内で39野・40野がうまく働いていないことがわかってきました。この2つの働きがうまくいかないと、文字の情報を音の情報に変換することができません。経路が絶たれ文字が意味をもつものとしてつながっていかないわけです。
聞いて理解できても、文字を読んで、それを音に変換することができないので意味を理解するまでに至らないのです。
まとめ
聞いて理解することができる一方で、文字を音に変換することができないので、その文字情報から言葉をイメージし理解することに困難さが歩ける事を
今日はお伝えしました。
ちょっと難しい話になってしまったらお許しください。
②のようなことが、脳の中で難しいのに、みんなと同じやり方で、同じ教科書で、読みましょうと言われても、なかなか難しいわけです。
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